インプレッションシェア損失率(予算)を減らすべき理由

Google・Yahoo!の検索広告やディスプレイ広告では、インプレッションシェア損失率(予算)をなるべく発生させないことが、成果を最大化するにもデータに基づいた調整をするためにも非常に重要です。しかしながら、わたしが診断をするアカウントのうち、少なくない割合のアカウントで、無視できないレベルのインプレッションシェア損失率(予算)が発生しています。

この記事では、インプレッションシェア損失率(予算)がどんなものなのかのと、なぜインプレッションシェア損失率(予算)をなるべく減らすべきなのかを解説します。「インプッションシェア損失率(予算)」は長いので、この記事内では「IS損失(予算)」とも表記します。

※この記事は以前acssemble.comに掲載されていた記事の情報を更新して編集し直したものです。

インプレッションシェア損失率(予算)の定義

Googleの説明

検索インプレッションシェア損失率(予算):予算不足が原因で、検索ネットワークに広告が表示されなかった回数の割合です。キャンペーン単位でのみ確認できます。

ディスプレイインプレッションシェア損失率(予算): 予算不足が原因で、ディスプレイ ネットワークに広告が表示されなかった回数の割合です。このデータは、キャンペーン単位でのみ確認できます。

インプレッション シェアのデータを取得する|Google広告ヘルプ

インプレッションシェア損失率(予算)は、管理画面ではキャンペーンの画面で表示させられる指標です。その求め方は、「予算不足で広告が表示されなかった回数の推定値」を「本来なら(予算が十分なら)広告が表示されたはずの回数の推定値」です。つまり、インプレッション損失率(予算)が大きければ大きいほど、それだけ広告の表示機会を失っているということを意味します。逆に、インプレション損失率(予算)が 0%のときは、広告の表示機会をフル活用できている状態です。

IS損失率(予算)に関するよくある誤解

インプレッションシェア損失率(予算)については、誤解されやすい表現があります。それは「予算不足が原因で」という部分です。「予算不足が原因で」と言われると、「インプレッションシェア損失率(予算)をなくすには、もっと広告費を使うしかないの?」と思ってしまいますよね。なので、インプレッションシェア損失率(予算)に対する取り組みをしようとしても「予算は増やせない」と言って何もせず、インプレッションシェア損失率(予算)を発生させたままというケースを見かけます。

ですが、インプレッションシェア損失率(予算)が発生している状態は、「予算が不足している」というよりも、「予算の割に欲張りすぎている」と表現したほうが実態に近いのが実際です。

IS損失率(予算)が発生する理由

次に、インプッションシェア損失率(予算)が発生する理由を説明します。

キャンペーンには「1日あたり広告費はここまでね」と予算を設定できます。

仮に、本来であれば1日あたり30,000円分の配信がされるキャンペーンがあったとします。このキャンペーンの1日あたりの予算が20,000円に設定されていたとします。そうすると、20,000円分配信された段階で予算に達してしまうので広告の配信は止まってしまいます。このキャンペーンでは本来は1日あたり30,000円分配信されるはずなので、10,000円分損失しています。本来の配信量の30,000円分のうち、配信されなかった10,000円分、約33%がインプレション損失率(予算)です。

※本来は金額ではなく表示回数で計算されるのですが、ここではわかりやすさのため金額に置き換えてご説明しています。

IS損失率(予算)をなるべく少なくするべき理由

コンバージョンの獲得件数を最大化するためにも、データに基づいた調整を実施するためにも、インプレッション損失率(予算)は極力 0%に近づける必要があります。以下、インプッションシェア損失率(予算)を少なくするべき代表的な理由を紹介します。

CPAが改善してコンバージョンも多く獲得できるから

実際の成果を見て頂いた方が早いと思います。下の表はわたしがコンサルしていた広告主様の配信結果です。数字は加工しておりますが、傾向と結果は変えていません。

コンサル先が頼んでいた代理店は、慢性的にインプレッションシェア損失率(予算)を発生させていましたが、インプレッションシェア損失率(予算)を0%にすることで、コンバージョン件数を約1.7倍CPAを約20%カットを実現することができました。

IS損失率(予算)は夕方から夜間に発生するから

インプレッションシェア損失率(予算)が発生する理由は、「1日にここまで使っていいよ」と設定した予算を超えてしまったからです。1日の広告費は毎日0時からの使用金額ですので、必然的に1日の後半である夕方や夜間に広告が表示されにくくなります。

下の図は、1日の検索ボリュームの推移のイメージです。もちろんキーワードによって異なりますが、一般消費者向けのキーワードの場合、0時から1時、12時から13時、19時から24時あたりにそれぞれ山が来るような形を描くことが多くなります。これは、働いている人の1日の生活を思い浮かべていただければイメージしやすいと思います。

つまり、インプレッションシェア損失率(予算)が発生している場合、多くの人がインターネットを利用する夕方や夜間に広告を表示できていません。

また、これも想像してみていただきたいのですが、実際に買い物をしたり資料請求をしたりするのはいつでしょうか?例えば通勤時間やお昼休みに情報収集をしていても、購入したり資料請求をしたりするのは、仕事から帰ってきてから夜にすることが多いのではないでしょうか?

インプレッションシェア損失率(予算)を発生させている場合、検索ボリュームが立ちがるときに配信できていないだけではなく、実際に購入や資料請求などのコンバージョンをしてもらいやすいときに配信できていないことになります。

データに基づく配信・調整ができなくなるから

先ほど紹介した代理店は「午前中にコンバージョンがよく取れる」と言っていました。

なので、「インプレッションシェア損失率(予算)を解消して、夕方から夜間にもしっかり広告を配信するよう」と伝えても乗り気ではありませんでした。ですが、わたしの運用に変わってからインプレッションシェア損失率(予算)を解消して夕方から夜間にもしっかり配信をしたところ、むしろ夕方から夜間のほうが低いCPAでコンバージョンを獲得できていました。

この代理店も思い込みで「午前中にコンバージョンがよく取れる」と言っていたわけではなく、時間帯別のレポートを作成して判断していました。ただし、時間帯ごとの条件がイーブンでないことを見落としていました。俗にApple to Appleなどと言われますが、比較をするときは、比較条件を合わせなければ比較に意味がないどころか傾向を誤解してしまう恐れがあります。今回のケースで言うと、「午前中にコンバージョンがよく取れる」のではなく「そもそも、午前中しかまともに広告が表示されていなかった」のが実態です。

インプッションシェア損失率(予算)が発生しているときは、そもそも広告の表示状態がイーブンではないので、配信結果の検証が正しくできなくなります。

IS損失率(予算)をなくすのが改善の第一歩

ここまで、インプレッションシェア損失率(予算)がどのようなものであるか、発生しているとどのようなデメリットがあるのか解説してきました。

実際のところ、インプレッションシェア損失率(予算)を解消することでコンバージョンの件数を増やし、かつコンバージョン単価を抑えられる傾向が出ています。また、配信結果の分析をする際にも、インプレッションシェア損失率(予算)を発生させていると、コンバージョンやクリック以前に、そもそもの広告の表示のされ方がイーブンではなくなってしまい、意味のある分析ができないだけではなく、傾向を誤解してまちがった結論を導いてしまうことすらあります。

そのため、インプレッションシェア損失率(予算)をなくすことは成果改善にも繋がりますし、正しく傾向を把握してデータに基づいた配信調整をするための前提を整えるためにも必要です。

この記事に対する質問や、「関してこんな情報発信を聞いたことがあるんですが本当ですか?」というような質問があれば、acssemble 新田真隆の質問箱からご質問ください。

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